就労継続支援B型とは?A型との違い・対象者・工賃【2026年】
「自分に使えるのか」「お金はどうなるのか」と気になっている方へ。就労継続支援B型は、一般企業で雇用されて働くことが難しい人が、雇用契約を結ばずに体調に合わせて作業し、工賃を受け取れる障害福祉サービスです。利用期間の制限はなく、全国平均の工賃は月24,141円(令和6年度)です。利用料は世帯の所得で上限が決まり、0円の区分もあります。2025年10月からは、初めて使う人の多くが先に「就労選択支援」を利用します。この記事は2026年10月時点の厚生労働省の資料をもとにしています。
A型・就労移行支援との違い
B型とA型の一番の違いは雇用契約の有無で、B型は契約を結ばずに体調に合わせて働けます。就労系の3つのサービスを、厚生労働省の資料で比べると次のとおりです。
| 就労継続支援B型 | 就労継続支援A型 | 就労移行支援 | |
|---|---|---|---|
| 対象 | 一般就労が難しく、雇用契約に基づく就労も難しい人 | 一般就労は難しいが、雇用契約に基づく就労はできる人 | 一般就労が見込まれる人 |
| 雇用契約 | 結ばない | 結ぶ | ―(就職に向けた訓練を受ける) |
| 受け取るお金 | 工賃(全国平均 月24,141円) | 賃金(全国平均 月91,451円) | ― |
| 利用期間 | 制限なし | 制限なし | 標準2年(必要な場合は最大1年更新) |
| 事業所数 | 20,401か所 | 4,330か所 | 2,724か所 |
| 利用者数 | 432,419人 | 87,251人 | 38,588人 |
※工賃・賃金は令和6年度の実績、事業所数・利用者数は令和8年4月の国民健康保険団体連合会のデータです。
B型は、利用期間の制限がないため、自分のペースで長く続けられます。また、知識や能力が高まった人は、B型を使いながら一般就労に向けた支援も受けられます。
対象者と、利用を始めるまでの流れ
B型の対象は、一般企業で雇用されて働くことが難しい人で、2025年10月からは多くの人が先に就労選択支援を利用します。主な対象者は次のとおりです。
- 就労経験があり、年齢や体力の面で一般企業に雇用されることが難しくなった人
- 就労移行支援を使ったが、一般就労に結びつかなかった人
- 50歳以上の人、または障害基礎年金1級を受けている人
障害者手帳がなくても、医師の診断書などで対象になる場合があります。必要な書類は市町村によって違うため、住んでいる市町村の窓口で確認できます。
2025年10月から、初めてB型を使う人の多くは、先に「就労選択支援」を利用します。
就労選択支援は、作業などを通じて本人の強みや課題を一緒に整理し、進路を選ぶのを手伝うサービスです。利用期間は原則1か月です。50歳以上の人、障害基礎年金1級を受けている人、就労経験があり雇用が難しくなった人などは、経ずにB型を利用できます。
利用を始めるまでの流れは次のとおりです。
- 市町村の窓口や相談支援事業所に相談する
- 事業所を見学・体験する
- 就労選択支援を利用する(対象の人のみ)
- 住んでいる市町村の窓口に申請する
- 市町村の職員による聞き取り調査を受ける
- 支給が決まり、受給者証(サービスを使えることを示す証明書)が届く
- 事業所と契約し、利用を始める
千葉市での窓口や電話番号は、就労継続支援B型を千葉市で探す方法にまとめています。
工賃と利用料の目安
B型の全国平均工賃は月24,141円(令和6年度)で、利用料は世帯の所得に応じて上限が決まります。工賃は作業に対して支払われるお金で、雇用契約がないため最低賃金は適用されません。令和6年度の平均は、全国18,245事業所の実績から計算されています。
工賃の数字を見るときは、次の3点に注意すると誤解を防げます。
- 令和5年度から計算方法が変わったため、令和4年度以前(17,031円など)とは比べられません
- 令和5年度の全国平均は、2026年3月に23,053円から22,649円へ修正されています
- 事業所が示す金額は、いつ時点で、どう計算したものかを確認します
工賃は都道府県によっても差があり、たとえば千葉県の平均は月23,646円(令和6年度)です。ウェリットの平均工賃は月3万円です(2026年10月時点。作業量や通所日数により変わります)。
利用料は、世帯の所得に応じて1か月の上限額が決まっています。18歳以上の人は、本人と配偶者の所得で判断されます。
| 区分 | 対象となる世帯 | 1か月の上限額 |
|---|---|---|
| 生活保護 | 生活保護を受けている世帯 | 0円 |
| 低所得 | 市町村民税が非課税の世帯 | 0円 |
| 一般1 | 市町村民税が課税され、所得割が16万円未満の世帯 | 9,300円 |
| 一般2 | 上記以外の世帯 | 37,200円 |
仕事内容と働き方
作業内容は事業所によって違い、通う日数や時間は事業所と相談しながら決めます。軽作業が中心の事業所もあれば、パソコン作業が中心の事業所もあります。ウェリットでは、動画制作・データ入力・請求書業務などのパソコン作業を行っています。
在宅での利用は、市町村が支援の効果を認めた場合に限られます。厚生労働省は2026年4月、希望があれば在宅を認めるのは必ずしも適切ではないと、改めて示しました。千葉市は2026年10月から、在宅を週2回までとする運用を始めています。
在宅に対する国の考え方は就労継続支援B型の在宅支援の扱い、千葉市の運用は就労継続支援B型の在宅 千葉市の新ルールで解説しています。事業所を選ぶときに見学で確認したい項目は、就労継続支援B型を千葉市で探す方法にまとめています。
B型が合わないことがあるケース
B型は柔軟に働ける一方で、目的によってはほかのサービスのほうが合うことがあります。次のような場合は、相談の際に伝えると選択肢を広げやすくなります。
- 一般企業への就職を、期間を決めて目指したい場合は、就労移行支援(標準2年)が目的に合うことがあります。
- 雇用契約を結んで賃金を得たい場合は、A型が対象になることがあります。
- 工賃の全国平均は月24,141円のため、生活費のすべてを工賃でまかなう前提には向きません。
- 家だけで働きたい場合も、在宅は市町村の判断が必要で、千葉市のように回数の上限がある地域もあります。
- すぐに通い始めたい場合も、就労選択支援や受給者証を待つ期間があります。
参考
- 厚生労働省 障害福祉報酬改定検討チーム 第64回(令和8年9月28日)資料「就労系サービスに係る報酬・基準について≪論点等≫」(確認日 2026-10-13)
- https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001752771.pdf
- 厚生労働省「令和6年度工賃(賃金)の実績について」(令和8年3月修正、確認日 2026-10-13)
- https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001637154.pdf
- 厚生労働省「就労選択支援の実施について」(令和7年9月30日改正、確認日 2026-10-13)
- https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001571813.pdf
- 厚生労働省「障害者の利用者負担」(確認日 2026-10-13)
- https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/service/hutan1.html
- 厚生労働省 事務連絡「就労移行支援事業、就労継続支援事業(A型、B型)における在宅支援の要件遵守の徹底について」(令和8年4月13日、確認日 2026-10-13)
- https://www.mhlw.go.jp/content/12201000/001694974.pdf
- WAM NET「就労継続支援B型」(確認日 2026-10-13)
- https://www.wam.go.jp/content/wamnet/sppub/syogai/handbook/service/c078-p02-02-Shogai-22.html
- 上尾市「障害福祉サービスについて」(2025年10月1日更新、確認日 2026-10-13)
- https://www.city.ageo.lg.jp/page/301868.html
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